お見舞い

サトルを妊娠中からのママ友達の一人が、3人目を妊娠して6ヶ月。安定期に入って誰もが安心していたのに、その赤ちゃんは天国に行ってしまった。気づいたら子宮の中の羊水が空っぽになっていたそうだ。赤ちゃんの心臓はまだその時は動いていたけれど、このまま無事に育つ可能性は1％ないということだった。そして、さよなら。

明日、退院ということだったが、その前に彼女の顔が見たくて友達と2人でお見舞いに。彼女は、思っていたよりも元気そうだったけれど、でもやはり夜眠れなかったり泣いたりしているそうだ。そりゃそうだよ…。分娩をして、お腹を傷めて生んだのに、生まれたらサヨナラ。そして、入院する病棟は新生児の声が響き渡る産科病棟……死産というだけでも辛いのに、その後もジワジワと痛めつけ続けられている感じで見ていられなかった。話をしている彼女も泣いていたし、聞いている私たちもぐしょぐしょに泣いていた。何も彼女にかける言葉は見つからなかったけど、それでも、彼女が心にためている気持ちを吐き出すことで、楽になれたのならいいんだけど。

退院したら、4歳と2歳の子どもが待っている生活。ゆっくりと体を休めている時間はないかも知れないけど、悲しんでいる時間もないかも知れない。子どもたちのぬくもりを感じて眠れば、夜もきちんと寝れるようになるかも知れない。子どもたちが、彼女の救いになりますように。小さな天使ちゃんが、天国で寂しくありませんように。