だんの生活(リターンズ?)

お酒はたしなむ程度にしたいアラフィフです

厄祓い

高校時代の友達の家に遊びに行ってきた。今日の目的は、もちろん子連れで遊ぶことにあったのだが、それ以外にもう一つ「厄年のお祓いに行きましょう」ってのがあった。いやぁねぇ、年女だってさ!前厄の時には、
「厄祓いなんていまどき関係ないよ、気になった人だけが行けばいいんだよ」
と、お祓いするかどうか悩んでいた別の友達を一刀両断していた私だが、ちゃっかり自分はお祓いに行くのであった…。Kよ、許せ。


さて、今日会った友達には、小学生のコウタと1歳のミユウという子どもが居て、何度かサトルと遊んでいる。コウタは「発達遅滞」という障碍を持っていて上手に話せないのだが、私にはコウタの障碍についてはちゃんとした説明は出来ない。ただ、1歳の時にサトルが突飛ばされてひっくり返ったことがあったため友達が心配し、それ以降はコウタが学校に行っている時に遊ぶようになっていた。私としてはサトルに
「少しはもまれてごらんなさい」
という気持ちでいたので、いつ遊ぼうが気にしていなかったんだけれどね。でもまぁ、サトルももう3歳だし春には幼稚園だし、きっとだいじょうぶ!みんなで会おうぜ!ということになった。


サトルには、
「今日は、コウタ兄ちゃんとミユウちゃんと遊ぼう。
コウタ兄ちゃんはちょっと上手にお話が出来ないかも知れないけど、
コウタ兄ちゃんがイイヨって言ってくれたオモチャで遊ぼうね。」
と話しておいた。


最初、コウタはサトルの存在をかなり気にしつつも無視を続け、サトルはコウタの大きな声などに圧倒されていたりした。でも、慣れてくると、ミユウと大騒ぎをしながら部屋中を走り回ったり、タイコをたたいたり、車を走らせたり。途中、ミユウと走り回りすぎてコウタがビデオを見ている前を横切ったら、軽く制裁を加えられていた(笑)。サトルの中では、「お兄ちゃん=遊んでくれる人」だっただろうから、まさか攻撃されるなんて想像もしてなかったんだろうな。コウタと柱の間にプレスされておでこをぶつけて泣いたが、
「人がビデオを見てるのをジャマしたサトルが悪い」
と言ったら納得して泣き止んだようだ。コウタは、口でうまく説明できないかわりに実力行使したのだと私は思う。サトルが怒られて当然なシチュエーションだと思った。サトルもその後は、コウタの邪魔をしないように注意して走り回っているのがちゃんと分かった(かなりビクビクした顔だったので、笑えた)。


コウタとのトラブルはもう一つあって、それは、サトルが「ピコ」を借りて遊んでいた時。上手に出来ないサトルを見て、サトルが持っていたペンを、コウタがむんずと掴んで自分でやろうとしたのだ。サトルは、
「サトルがあそんでるのにーーー」
と思って抵抗したが、小学生の力には勝てず悔しくて号泣。でも、コウタは次の場面に変わるとスッとペンをサトルに返して去っていった。多分、あまりにサトルがとろかったのでコウタは軽くイライラしたのだろう。そして、自分でやりゃ早いと思ってやってきてササッと次へ進ませたかったのだろう。それも、サトルに説明したら納得していたようだ。


そんなこんなで楽しく遊んだ後、お祓いへ向かうために準備をしていた時のこと。コウタはミユウを抱っこして私のもとに手渡し、かわりに玄関に居たサトルの手をとって部屋へ連れ戻そうとしていた。あれ?急に仲良くしたくなったの?それとも…交換?(笑)。せっかくコウタがサトルに興味を示してくれたのに、サトルは
「もう、おでかけするのーーー」
と抵抗。あぁ、もっと早くに仲良くすれば良かったのになぁ。


痛かったり泣いたりしたのに、それでも、サトルはコウタ兄ちゃんがえらく気に入っていたらしく、お祓いの時も帰ってきてからも、ずっと
「コウタ兄ちゃんとあそんだ」「コウタ兄ちゃんがタイコのボタン押してくれた」
「コウタ兄ちゃんが…コウタ兄ちゃんは…」
と、コウタの話をずっとしていたよ。あれ…一番遊んだのはミユウだったはずなのになぁ(笑)


友達が、「小さい頃から障碍児と接しておくのは大切だ」なんて言っていた。でも、私は赤ちゃんの時からコウタを見ていて、障碍があるからという理由で特別扱いしたことはないし(そうさ、本気で叱ってコウタがウンチをもらしてしまったことだってあるさ…)、サトルにとっても、コウタは「コウタ兄ちゃん」なのだと思ったよ。


ちなみに、お祓いは子連れ。ミユウとサトルが一緒に行ったのだけれど、神主さんは出だしから既にケホッとむせてるし、ミユウは祈ってもらってる最中に賽銭箱に乗っちゃうし、サトルは暗い本殿とお祈りの低い声が怖くて、口をへの字にし、目から涙が出ないようにゴシゴシこすりながら
「早く帰ろう」
と連発してるし…本当にお祓い出来たのか心配だ。