期待されない母親

晩御飯を食べながら、幼稚園のお弁当タイムの話になった。量はちょうど良かったのか、おいしく楽しく食べられたのか、先生は誰と食べてたのか…そんな風に話していたら、
「友達はどんなお弁当なのか」
という話題になった。

「○○くんはね、おにぎりがサッカーボールだったよ」
「××くんのおべんとうはね、ピカチューのかまぼこ」
「▲▲くんのはね・・・・・・」
とかなんとか、キャラ弁やカワイイかまぼこの話に。ちなみに、サトトンのその日の弁当は、"チキンカツ・卵焼き・ごまあえ・たらこふりかけご飯をただ詰めたもの"だった。なんとも地味な…。

私は、サトトンは何でもおいしくよく食べる子だと思っていて、お弁当に「思わず食べたくなるような工夫」なんかしたことがなかった。たまにタコウインナを入れるくらい。小さい頃に、アンパンマンや雪だるまの形のパンを「かわいそうだから」と言って食べずに残すようなこともあったので、何もしなくていいや…とも思っていた。

が。なんだか今のサトトンって、かわいそう？
「わーい♪お父さんと一緒のおかず♪」
「わーい♪タコウィンナ〜♪
って喜んでるけど、幼稚園で地味な弁当でつまらなかったりしないかな？友達に「何もイイモノ入ってないの？」なんて言われてないかと心配になってしまった。なので、

「ねぇ、サトトン。サトトンもそういうかわいいお弁当が食べたい？どんなお弁当がいい？」
と聞いてみた。ドキドキ、私の技術では無理なことを言われたらどうしよう？なんて思いながら返事を待っていたら一言。

「え〜〜？お母さんが作れるやつでいいよ〜〜」

だって。これって、「お母さんが作ってくれるのなら何でもいいよ♪」という意味ではなくて、「多分お母さんは作れないと思うから別にいいよ」って意味っぽくないか？何も期待されていないのでは？（もちろん期待されても作れないんだけど）

ションボリ。いや、ガックリ。幼稚園にして既に「悟り」を開いたか、サトトン。

あまりの期待薄な発言に落胆し、生協に「パトカーかまぼこ」を注文したよ（←どうせわたしゃ作れませんよ）。